2016/08/28

亜麻猫

秋田続きのついでに、もう一本、新政の亜麻猫です。


























先日伺った西荻の「雨ねこ。」さん(実はその後数回行きました)でも頂いたお酒。

焼酎用の白麹を使用するという発想から生まれたこの一品。
しかしながら新政酒造は全量生酛、全量六号酵母と手段は限定する方向になってきています。
そんな中で亜麻猫はどうなって行くのか。



























佐藤氏がラベルはライナーノーツと語ったそうですが「亜麻猫」という曲を毎年新たなセッションで聞くことができるという受け止め方で良いのではないでしょうか。

先日取り上げた「陽乃鳥」のような軽快に見せつつズシリと来るのではなく、一瞬濃厚な酸味と甘さが来るのかな?と思うと消えていく亜麻猫。

生酛のお酒全てとは言えないのですけれども、新政さんの生酛で醸す方向のお酒は生野菜が良い感じがしました。
先日もミニトマトを肴に飲んでいて美味しいと感じてしまったのですが(夏に人間の体が何かを欲しがっているのかもしれませんが)今回も亜麻猫とトマトが非常に美味しい。
あくまでも個人的な感想です。

2016/08/27

秋田の日本酒二種

最近秋田のお酒が多いです。
本日の二本も。


























左は鈴木酒造店「秀よし」の特別純米。




















































右は天寿酒造の「鳥海山」純米吟醸(限定ひやおろし)です。


























常温で飲んだときは似た方向かな?と思ったのですが、冷蔵庫で冷やしてから飲むと、また性格の違いが出てきます。
秀よしの方は一層綺麗な感じで爽やかな甘味が出てきますし、鳥海山の方は酸味を筆頭に主張してくるようになりました。
どちらも「端麗辛口」ではないのですが、日本酒は苦手と思っている方でも「これは美味しい」と思うはずです。
私の個人的な好みで言わせていただくと、鳥海山の限定ひやおろしでしょうか。
ただ、食中酒としてどうか?というとそれはまた別の話。
あくまでも酒だけを飲んでいる場合での印象です。

日本酒らしい飲み方ではありませんが、ミニトマトをかじりながら飲んでいました。
暑い季節だからでしょうか、これが結構美味しい。

2016/08/24

日本酒 二種

池袋にて飲み会があったのですが、その前に西武百貨店のお酒売り場に寄りました。
丁度試飲会が二蔵行われており、そのうちの一本を購入。
もう一本は陳列されている生酒の中から選びました。


























試飲した中で吟醸、無濾過生を含めて雁木(八百新酒造)の中では火入れの純米を選択。
冷蔵庫の中で並ぶ生酒の中で選んだのは奈良の花巴(美吉野醸造)の純米吟醸「弓弦葉(ゆづりは)」です。

雁木の純米酒、試飲では冷やされていましたけれども吟醸よりパンチがある印象でした。
帰ってから常温で飲んでもまた別の旨さが。
我が家の冷蔵庫の容量の関係もあり常温保存にしました(数日の事ですが)。

一方の花巴の弓弦葉、美吉野醸造さんの「花巴」は彼らのこだわりでもある酵母無添加(蔵付酵母のみ)であり、ひらがなの「はなともえ」は酵母を添加しているらしい。
酵母無添加で自然に任せるままに美味しい酒ができるならばそれは素晴らしい事でしょう。
しかし酒とて農産物と同様、人間の造る作品ですから作り手(人)としての主張を入れたくなりますよね。
私としては酵母添加の「はなともえ」はありだと思うのです。
綺麗な旨み、酸味、飲み応えあります。

2016/08/21

秋田の栗林酒造店

特に秋田の酒に決めている訳ではありません。
確かにNEXT5のお酒は気になってしまいますので飲んでみたいという気にはなってしまいます。
今回の二本は栗林酒造店です。


























栗林酒造の栗林(りつりん)に関しては冬に燗酒として飲ませていただいたのですが、それはガツンと来たことを覚えています。
今回は生酒である「美山錦六郷東根(右)」と八反錦火入れである「特別純米春霞」です。

夏酒においても栗林酒造店の酒は酸味とフルーティーな味で攻めますね。
栗林(りつりん)六郷東根の方はバランスが良く(とは言っても酸味と甘味は濃厚な部類)、春霞の方はもう少し酸味で押してくる方向でしょうか。

美味いお酒なので一升瓶で買いたいところなのですが、火入れしている「春霞」はともかく、「栗林(りつりん)」の方は生酒。
冷蔵庫に保管しなければなりませんので四合瓶にしなければなりません。
あっという間に無くなってしまう四合瓶なのですが、お酒ってそもそも飲むものであり、飲んだら無くなるもの。

最近、お酒も野菜や魚と同じように考えるようになってきました。
この年、この時期に旬を頂く方が良いという観点から。
そして来年彼らはさらに修正して出してくるでしょうからそれをまた季節毎に頂く。
楽しいではありませんか。

2016/08/20

楯野川

少し違った方向性で飲みたいと思い買ってきたお酒。
山形の楯野川の純米大吟醸です。


























しかし「全量純米大吟醸」を謳うこちらの蔵元では普通酒か?


























飛びぬけた特長は無くアルコール度数が低めという事もあってか、飲みやすいお酒です。

先日は大七の純米生酛を挙げましたが「きっと美味しいはず」と思っていた冷蔵庫での冷酒が美味しくありませんでした。
常温や燗の状態では美味しく感じる酸味が、冷やすと苦味になってしまう。
「酸」の種類が違うのでしょう。


















一方この楯野川は冷やしても大丈夫ですし、常温でも美味しく感じます。

2016/08/07

大七 純米生酛

ここ最近は新政さんのお酒を飲むことが多かったのですが、新政さんは速醸をやめて現在全量を生酛(きもと)または山廃としています。
しかし生酛といえば思い出すのはこのお酒、大七酒造の純米生酛です。


























今回は冷蔵庫に入れようと思い四合瓶を買ったのですが、箱付きでした。


















いかにも「海外で飲ませたい」という意思表示の垣間見れるパッケージです。
生酒ではないので常温で買いましたが、敢えて冷やして飲んでみたいのです。
冬の燗は美味しいのは判っていますし、常温でも私の好みの酸味がありますから好きなお酒なのです。
先日緑川の純米を冷やして飲んでみたら常温や燗とは異なり別の酸味が感じられて非常に良かったのです。


























今、これを書きながら常温で飲んでいます。
裏のラベルでは冷酒はお勧めしていないようなのですが、きっと美味しいはず。

冷蔵庫で冷やして明日の晩に試してみたいと思います。

2016/08/06

新政 陽乃鳥

近所の三ツ矢酒店さんに新政さんの酒が入って来る時期になったので、あれもこれもと買ってしまいます。
今日手に入れたのは陽乃鳥。


























この「貴醸酒」という造り、今回私も始めてなのですが頂いてみます。
新政さん、本当にラボのように様々なお酒を造ってますね。


























一口飲んだだけで、これまでの日本酒の概念が崩れます。
なんとも形容しがたい甘味と酸味を伴いながら喉の奥に吸い込まれる爽やかさと余韻。
こんな飲み物が「米」から生まれるのか?と思うほどです。

新政の佐藤氏は使用する酵母を自らの蔵が産んだ6号酵母(1930年に新政から分離)のみと限定しました。
つまり酵母の特性で酒を作ろうとは思っていないのです。
麹と蒸し米が合わさって二日程の時間の中での成り行き、そしてその結果生じる産物を全て判っているかのでしょうか。

この酒の場合「肴には〇〇が合う」ではないですね。
私もウイスキーを飲むように何度もグラスに入れては飲んでしまいました。