2021/06/13

毛鉤を巻こうか

 以前の投稿でフライフィッシング用品等の整理について書きました。

整理する為には、自分にとって「要」「不要」を判断しなくてはならない訳で、今現在に所有しているものを改めてチェックするのです。

特にフライのタイイング用マテリアルは長年使っていなかったものまでチェックしました。

私はマテリアルをアルミケースに入れて、乾燥剤とフジフィルムの「カビシャット」を一緒に入れて保存しています。

幸いに虫が付くことも無く、30年以上の年月を経ているものもあるのです。

そんなマテリアルを見ていると愛おしくなるものでもあり「久しぶりに日の当る場所に出してやるか」などと考えました。


ベランダにてハックル等をを天日干しです。
こうして持っているものを把握すると、逆に持っていないものが明らかになります。
久しぶりにハックルケープを買ってしまいました(20年ぶり位かもしれません)。


















左は新宿の「ブルーダン」で購入したメッツの「バリアント」、右は通販で「ハーミット」から購入したホワイティングの「ライトジンジャー」。
自分でも「ライトジンジャー」を持っていなかったという事に驚きました。

メッツのバリアント、台紙に留めてあるホチキスの具合からしても、かなり古いもののようです。
けれども私の持っているハックルよりは新しいのは間違いありません。

ダークブラウンをベースにツブツブのスペックルドという感じです。
表のフェザーを捲ってみるとびっくり、中はダン色にツブツブ。
これはこれで、色々使えそうです。

そして新しいホワイティングのライトジンジャー、私の持っている殆どのハックルと異なり、ストークが柔らかい。
そしてハックルファイバーが極めて均等な長さ。
明らかに昔のコックハックルの鶏とは異なる、改良された結果を感じます。
捲ってみると、中はバジャーなんですね。

















これもまた、コントラストのあるバジャーなので使えるかも。

私はハックルコレクターではありませんが、結局20枚程のハックルケープを持っていました。
もちろん30年位の歳月の中で一つ一つ手に入れたものですけど。
他にはヘンハックルが7枚程、コンプリート(鳥の全体の羽)も幾つか。

チェックしながら天日干し。

こちらはコックフェザント(雄雉)。
ヘンフェザント(雌雉)とは違って様々な色の羽があります。
これを見ると「あんな物」や「こんな物」やら、様々な毛鉤を考えてしまいます。

パートリッジ(うずら)のコンプリートです。
左のはメッツのもので、ショップ(青梅の甲州屋さん)で現物を吟味して買ったもの。
右は昔買ったものなので覚えてません。
基本的にはグレイのダンダラ模様が重宝されるパートリッジですから、左の位が欲しい。
けれども様々なフライで使われるパートリッジですから、右の位のブラウン系も重宝しますね。
ウェットフライの定番「シルバーマーチブラウン」だったら左のフェザー、同じく「マーチブラウンイングリッシュ」だったら右のフェザーを使うでしょう。



















同じ「うずら」なのですが、こちらは「フランコリンパートリッジ」です。
首周りの水玉模様、背中からテールにかけての横縞が特徴です。

特にウェットフライでの使い方を思うと、これらの羽の使い方を考えるのは楽しいですね。
とにかく、久しぶりに様々なマテリアルの天日干しができました。

現在の自分ですと、一日に巻く毛鉤は2~3個です。
昔は翌日の釣りの為に数を巻きましたが、今はそんなことはありません。

現在フライボックスには毛鉤がみっちり納まってますし、何かを増やす必要もないです。
そんな状況の中で(さらに緊急事態宣言で飲めない夜が続く中)、毛鉤を少しづつ巻こうと思えたのはメルカリでしょうね。
そう、メルカリで巻いた毛鉤を出品しているのです。
けれども売りたいというのではなく、自分の巻いた毛鉤を「人様に見せる」という事。
自分の為(自分の釣りの道具として)に巻くと「この程度でも結果は変わらない」という妥協が生じるのですが、人様に提供する(可能性がある)となると、そんな妥協は許されませんね。
今まで味わったことの無いタイイングができるという事に気付きました。
そうするとタイイングも以前より楽しく(厳しく)なるのですよね。
この感覚、今更タイイングが久しぶりに愉しくなってきました。