2013/01/27

コラム

ネットで見かけた某新聞社のコラムが気になりました。

夕歩道
「日銀の物価2%目標の深い意味を銀行マンが教えてくれた。…ゼロ金利以下には金利を下げられないから、物価2%になるまで金利は上げません、という時間を使ったいわばマイナス金利なのさ。
似た話は少し前のヘリコプター・ベンと呼ばれた男。飛行機乗りじゃない。大国アメリカの金融政策を決めるベン・バーナンキFRB議長。ドル紙幣をどんどん刷ってヘリでばらまけ、とほえた。
いずれも銀行に預けた貯金の値打ちは、時間のたつほど減ってゆく。だからお金を使えという。でもお金が回ることと、お金を無理に使わせることはちがう。調子に乗りすぎるなよアベノミクス。」
(2013年1月29日中日新聞【コラム】)
http://www.chunichi.co.jp/article/column/yuhodo/CK2013012902000257.html

大手新聞社のコラムとは思えない凄い文章です。
個人ブログはおろか、Twitterでさえこんな文章はないだろうというレベル。
文末には捨て科白まで入ってしまっています。
読んでいる人のレベルを過小評価しているのか、わざとやっているのか、まるでショッカーのゾル大佐かデストロンのドクトル・ゲーのような科白です。
「調子に乗りすぎるなよ仮面ライダーABE!」


報道とは「事実」を包み隠さず広く伝えることだと思います。
勿論ある事象を取り上げるにあたり、記者や写真家など発信する側が「発する必要有り」と考えるからその「事実」が公になるのですから、そこに報道する側のフィルターがかかるのは当然です。
だからこそジャーナリストという職業が成り立つのでしょうから。
その「事実」を受ける側がどう受け止めるかは確信できないけれども、大多数の「善意」がそれを理解するであろうと思いつつ発するというのは理解できます。
しかし己の主張まずありきで、それに使えるネタ、それも使えそうな部分を切り貼りすることによって記事を作り上げる事が報道になってしまったと感じる今日このごろ。

ジャーナリストから見ると購読者や視聴者、つまり普通の日本国民などきっと甘く見られているのでしょうね。
何か有害物質やウィルスか細菌が入っている商品でさえ、俺達が「安全で美味しくて健康的!」と報道すれば騙されて乗ってくるだろう、程度に。

それでいて消費税の増税には同調する論調をしながらも、自らの商品である新聞に対しては米や生鮮食品などの生活必需品に準え軽減税率適用を求めるという始末。
もはや必需品などではないし、よくインターホン越しにお断りしている「誰かの有難い本」と同レベルかも。

2013/01/26

小粋 松川刻

未成年者喫煙防止の観点から、閲覧は満20歳以上の喫煙者に限定させていただいております。

いつもの煙草屋さんでふと目に入ったもの。
「小粋 松川刻」昨年秋に限定販売されたそうなのですが知らなかった。














 


小粋は以前当BLOGでもご紹介しました。
今回は2010年産の福島県の松川葉のみの煙草。
通常の小粋に使用されている五種類の葉のうちの一つです。
つまりシングルモルトだと考えれば良いでしょう。

















包装も通常の小粋が紙袋であるのに対し、密閉パック入り。














 


見慣れた小粋とは異なる、粗い刻みです。
紙巻にしても問題ないくらい。
もちろん紙の味を混ぜてしまうのは勿体無いですが。
葉の香りはイグサのような清々しさが際立ちます。















 

刻みを比較してみました。
左が通常の小粋、右側が松川刻みです。















 

刻みが粗いせいか、程好く絡んで丸め易い気がします。















 

さて味は?というと、葉そのものの香りとはまた印象が異なり意外とボディのあるもの。
私は普段ドイツの「MANITOU ORGANIC」の紙巻を愛飲しておりますが、これと被るバージニア的な味わいです。
火をつけた時の香りと味に「干し草」的な印象(これが小粋の一番好きなところ)が出てくる通常の小粋とはまったく異なります。
刻みが異なるので単純には比べられませんが、松川葉は小粋の「味」の部分で大きな役割があるように思います。

調べますと、この小粋の「限定」シリーズは今後続編が予定されているようです。
この続編も楽しみです。
それとは別に、今回松川葉を試してみて思ったこと。
通常の小粋(五種の葉のブレンド)で松川葉くらいの粗い刻みも試してみたいなぁ。

今回の「小粋 松川刻」、JTさんにはこういった商品を出して行って欲しいと思うのです。
添加物嫌いな私が、今のパッケージ品の紙巻煙草で信頼できるのはショートピースくらい。
煙草葉も巻き紙も、フィルター付の場合はフィルターも、信頼できる純粋なのが欲しいです。
勿論そうすることによってニコチン量とタール量の表記数値が増えてしまうでしょう。
しかし逆に言えば「同じ煙草葉」を燃やしているにも関わらず数値を落とせる手段があるという事こそに疑問を抱かずにはいられません。
真実は判らないものなのですが、自分の信じる方向を進むというのが一番精神衛生的には良いというのは確かです。

2013/01/19

泉酒造の仙介 特別純米 無濾過生原酒

久々に日本酒です。
年末からワインに傾倒していたもので。

今回は灘のお酒なのですが泉酒造の「仙介 特別純米 無濾過生原酒」に。
























この泉酒造さん、阪神大震災で蔵が倒壊してしまったそうです。
その後平成19年に復活、その時に生まれたのがこの「仙介」だそうです。
























まずは当然冷で。
今日の器も白山陶器の白磁湯呑みです。
ですが、以前ご紹介した「SAWA」ではなく「MAYU」という器。
SAWAと同様、白磁の外に青磁もあります。

















また大と小があるようなのですが、私のは擦り切り八勺程の小の方。
SAWAと比べると、足が小さく華奢な感じです。

器も冷水で十分冷やしてから水気を取り去ります。
白磁に対しての色も確認できますけれども、微発泡しているのがわかります。

















やわらかい甘みがあるのと同時に爽やかなのは、酸度が程好くあるからという事と、少々高めのアルコール度数、そしてこの炭酸が効いているようです。
65%ほどの精米歩合ですけど、香りも上々。

その後燗でも試しましたが、これも良い感じです。
ただし炭酸は抜けてしまいますから、あの爽やかさとは異なる旨みの方が出てくるようです。

また良いお酒にめぐり合ってしまいました。

2013/01/04

円安

昨年末、机の中を整理していたら出てきたもの。
カナダドル札が数枚。



















カナダへ行ったのは確か2008年だったと思います。
なぜ残っているかと言えば、当時為替相場が大きく動いたから。
すごい勢いで円高になった頃だったはず。
当然両替を躊躇し、そのうち円安になってからにしようと思ったのです。
そんなことを思い出しながら、本日のニュース。

東京株、全面高=一時1年10カ月ぶり高値
今年最初の取引となる大発会を迎えた4日午前の東京株式市場は、為替相場の円安進行や、米国で減税失効と歳出強制削減が重なる「財政の崖」がひとまず回避されたことが好感され、全面高となった。
日経平均株価は一時、前年末比339円05銭高の1万0734円23銭まで上昇。
取引時間中としては、東日本大震災の発生前の2011年3月4日以来、1年10カ月ぶりの高値となった。
円相場が1ドル=87円台後半まで下落したことを受け、自動車、電機の輸出関連株が上昇。
景気動向に敏感な非鉄金属株や金融株も堅調で、全ての業種が値上がりした。
財政の崖の回避で海外株高となったため、東京市場でも「外国人投資家の買いが入った」(大手証券)とみられる。
日経平均の午前の終値は、前年末比270円92銭高の1万0666円10銭で、5営業日連続の値上がり。
東証1部の全銘柄の値動きを示す東証株価指数(TOPIX)も同24.28ポイント高の884.08。出来高は18億5771万株、売買代金は1兆291億円。 
(2013年1月4日 時事通信社)

年末から状況がかなり変わってきましたね。
一方こんなニュースも。

ウォン高進み、輸出産業にダメージ 韓国は「安倍リスク」のせいと強調
韓国で、ウォン高による国内経済の悪化が懸念されている。
自動車や電機などの輸出産業が経済を支えてきた韓国にとって、ウォン高は輸出産業の業績悪化、さらには雇用や消費の低迷につながる。
そのウォン高の原因を、韓国メディアは「安倍リスク」と呼び、警戒感を強めている。
半年間で110ウォンの急上昇
ウォン高の背景は、欧米日の金融緩和政策や韓国国債の格上げ、先進国に比べて高い韓国の金利水準――があるとされるが、韓国の中央日報(2012年12月20日付)はその原因を、「米国経済に対する期待感は回復したが、欧州経済は依然として底。
そこに『安倍リスク』が重なった」と指摘している。
「安倍リスク」とは、日本の安倍晋三首相が大胆な金融緩和策を打ち出し、円安・株高誘導を進めていること。
なかでも韓国メディアは、安倍首相が衆院選前に言ったとされる「日本銀行が輪転機を回し、無制限にお金を印刷する」というセリフをことさら強調し報じている。
日本政府の「露骨」な円安誘導が気に入らないらしい。
円安はすなわちウォン高であり、韓国経済の柱である輸出産業の危機を意味する。
衆院選(12年12月16日)での自民党圧勝を受けた、12月17日のソウル外国為替市場はウォン高が進んだ。
円で買ったドルを売ってウォンを買う、円売りクロス取引が増えて、ウォンはドルに対して、前営業日(12月15日)に比べて2.10ウォン高・ドル安の1ドル1072.50ウォンとなった。
(抜粋 2013年1月4日 J-CASTニュース)

日本がこの数年間、ずっと耐え続けなければならなかった状況に、韓国がなってしまうのでしょうか。
数ヶ月前の「通貨スワップ拡大枠廃止」云々の頃、廃止されれば対ドルでウォン安になると思っていたのですけれど、実際は違っていましたね。
スワップ枠縮小による過剰なウォン安にならなくて良かったのではないでしょうか?
デフレ日本と逆で、これまで物価が異常に高かったようですし。
逆に対ドルで円の方は下げてますから、ドルに対して両者、全く正反対の方向のようです。
上の記事で「安倍リスク」のせいとありますけれども、まだ安倍総理や麻生金融相が何かしたわけでもないんですよね。
それにドル-ウォン間の話でしょう、たまたま円と逆の動きをしているだけの事と思います。

ウォンの事はさておき、円が対ドルで過剰な高値であったのは明らか。
誘導策以前とは言え、マーケットがこれを見越して動いているのは正しい方向なのではないでしょうか。

一方この円安により、日本の自動車や電機(こちらはどうでしょう、為替だけの問題ではないかも)の業績は少し回復しそうです。
私には全く関係ない話ではあるのですが、日本の大企業が「〇万人リストラ」とかやっている状況では、国内の景気が良くなるわけがありません。
金利は最低レベルとは言え、借金して儲かるビジネスができるの?てな状況になってしまいます。

そして消費者として気になるところ、物価は上昇するのか?ですよね。
昨年の選挙前、経済評論家の方達が「ハイパーインフレが起こる」と口を揃えて言っていました。
今現在これだけ物価が安いにも関わらず物が売れない、価格だけの問題ではないはずです。
日本人、相当ケチ(自衛的)になっていると思うのです。
生活必需品は多少値上がりするとしても、物資が枯渇してインフレになるほど購入量がいきなり増すとも思えません。
ということは国内需要で景気回復は難しい、という事になってしまうのですが。
結局「ハイパー」なことはなく、程好いところで収まるしかないのではないかと思っています。

ジリ貧の日本企業の評価とは対照的に「サムスンの経営に学べ」という評論が近年多数見られました。
私はサムスンの商品を買うことはありませんが、現在愛用しているIPHONE4Sにもサムスンの部品は多数使われているでしょうし、現在スマートフォンの世界ではサムスン無しではこの状況を維持できないでしょう。

自動車にしても、日本で現代車を見ることは稀(一度も見たことが無い)ですが、先のカナダでのレンタカーは現代車でした。
つい先日も燃費偽装という悪いニュースがあったとは言え、世界中で現代車が認められて走っているはず。

上記の記事のウォン高(昨年は国債の格付も上昇していました)、この二社にとっては確かにダメージであるとは言え、それを含めての輸出大国の底力と信用度の結果のはず。
安倍さんの一言でどうこうするような物ではないと思います。
誰かさんの作為でなければ、きっと。