2023/10/27

中砥と荒砥

 久しぶりに砥石を手に入れました。

左の二つです。



















右の京都丹波産の青砥は現在使用中の中砥。
砥泥(砥くそとも言う)が出易くて非常に使いやすいので愛用しています。
とは言うものの我が家での包丁の使用頻度では中研ぎするまでに至らず、合砥(あわせど)つまり仕上砥石(木っ端ですけど)で2~3日おきに研げば全く問題ないのです。
この青砥もたまにしか使っていません。

今回入手したのは中砥と荒砥、つまり使用頻度の少ないもの。
左が荒砥の「大村砥」和歌山産です。


















砂岩だという事で表面は番手の高めの紙やすりのようです。
先日メルカリで昭和の頃のものと思われる木屋の菜切包丁を入手しました。
小さな刃こぼれが数箇所ありましたので、この大村砥を使ったのです。
人造砥石の荒砥は所有していたのですが、やはり天然は使いやすい。
砥泥も良くでますし、それが水と合わさったゲル状の液体が砥石の表面に残ります。
私は人造砥石の吸水性がいやなのです。
十分水に漬けておけば良いのでしょうが、水に漬けきった人造砥石はまた乾燥させるのが大変。

中央の未開封の備水砥(びんすいど)は天草砥石の一種です。


















昔に日本橋の木屋で天草砥の「虎砥」を買いましたが、この備水はそれよりも少し細かそうです。

これらの砥石は天然砥石とはいえ合砥のような高額なものではありません。
しかし産地の山は閉山する一方ですし、天然砥石は入手困難になっていくのは間違いない。
仕事で使う方にとっては日々消耗して行く砥石が入手できなくなる事は大問題だとは思いますが、私のような者には一本あれば一生物です。
面直しをしながら使っても使い切れないでしょう。

これからの刃物ライフが充実しそうです。