以前にも書いたネタなのですが、再び「ノビル(野蒜)」です。
春になると公園はもちろんですが、街路樹の下の植え込みや遊歩道の脇でもノビルが生えまくっています。
先日の花ニラは帰化植物なのに対してこちらは完全に在来種、万葉集や古事記にも登場するということから、古くから愛されていた野草だったのでしょう。
私自身も春になると「食べたいなぁ」と思ってしまう、数ある野草の中でも美味しい(と思う)野草です。
加えて灰汁抜き等の下処理も必要なく、沢山採れるという点も野草としては優等生。
どこにでも生えていますから採るのは簡単だと思われるでしょうけれども、上記のような硬い土壌(スコップさえ入れるのが困難な)でも、場合によってはアスファルトの割れ目にさえ生えていますので、こういった場所から抜くのは無理です。
私は野川の土手で採ってきました。
土が軟らかくて抜きやすいですし、それこそ星の数ほど生えてます。
葉の先端は長すぎて邪魔ですし、黄色になっている部分が多いのでカットしています。
葉の切り口からはニラと似た香りの汁がドーっと出てきます。
この写真の3倍ほどの量を30分くらいで採ったでしょうか。
ノビルは鱗茎を分球させて増えますので、沢山の株が一箇所に密集しています。
これをごっそり掘り返せば何十本も確保は出来ますが、すると小粒な株まで抜いてしまうことになります。
小粒は小粒で美味しさに変わりはないのですが、後の皮を剥く作業を考えると小粒は避けて大粒だけを確保したい。
私の方法はこのコロニーをスコップで一旦少しだけ掘り起こし、鱗茎が見えた段階で大粒のものだけを選んで抜き、その後そのコロニーをもう一度土に戻すというもの。
密集して生えていた状態から少し隙間ができますので、残した鱗茎が後に育つ空間もできるので後の収穫にも効果有りという訳です。
ノビルのもう一つの繁殖方法、分球だけでなく花にムカゴを付けて落下させます。
自身の株から数十センチ離れた場所に子孫を残す方法です。
確かに分球だけだとギチギチに生えることになってしまいますね。
今夜の分だけ薄皮を剥き根をカット、生で味噌を付けて食べようかと。
大きい粒を選んで採っているとはいえ、12~15mm程の大きさです。
奥の葉の部分は炒め物も良いのですが、今回は味噌汁の具(ニラのように溶き卵が良いと思う)にしましょうか。
ニラと比べると繊維質なのですが、逆に煮てもテロテロにならないので具合が良いのです。
香りも存分に楽しめますし。
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