2015/08/22

new balance M1400

ニューバランスの靴を新調しました。
何度目かのM1400です。


















私のM1400への印象は、堅牢だということ。
M1300のような柔らかさや軽さは無いのですが、それに近い履き心地を保ちながらも「長持ちする」能力と言いましょうか。


















このM1400、実際に発売になったのは1994年です。
1985年に発売になったM1300から実に9年。
M1400の発売が遅れたというのはネットで検索できると思いますのでここでは省略させていただきます。

今、私が穿いているニューバランスはこの二足。
紺色のメッシュ、発売当初の素材であるM576。


















そしてグレーメッシュ、これも発売当初の素材のM996です。



















ニューバランスを穿き始めたのは1986年のこと。
最初に買ったのはM560というモデルだったと記憶しています。
このモデルは月星化成が日本でライセンス生産したもので、後のM575、M576に繋がる紺色のシリーズです。
既にM990が発売されていましたので、このM560はその下のグレードを作るための商品だったのかもしれません(9シリーズは高くて手が出なかった)。

翌年(1987年)このネイビーブルーの5シリーズのニューモデルとしてM575が発売されました。
ソールが前年発売されたM995とは異なりオフロードタイヤのようなブロックパターンでしたので、9シリーズとは異なるオフロードランニングモデルとしての方向性が出来ていたのかもしれません。
ネイビーブルーのランニングシューズが好きな私は、当然購入しました。
前年購入した日本製M560もくたびれていましたので。

このM575、一年穿くとつま先のラバーソウルがペロリンとなってきたとは言え、完成度が高かった。
他のメーカーのランニングシューズが全く目に入らなくなるほどM575の履き心地に感心したものです。
このM575を買い換えようと思っていた矢先の1988年、先に紹介したM576が発売となりました。
ニューバランスの開発陣も当然判っているはず(ですから何度も復刻しているのでしょう)ですが、このM576はさらに完成度が高く5シリーズの集大成というものでした。

今でこそUSA製のニューバランスは全て横並びな値段設定ですが、当時この5シリーズは約15000円、9シリーズは約20000円、そして1995年に登場していたM1300は約30000円とシリーズによって明確なグレード展開されていたのです。
紺色が好きだということ、それにスポーツシューズに20000円以上は出せないでしょう、ということもあり私は9シリーズには行かず、そしてM576で満足しきっていたのです。

その翌年、1989年だったと思います。
ハワイのフットロッカーに行ったときにM576の後継モデル、M577を発見し購入しました。
デザインはモダンになっていますが、残念ながらM576の様な満足感を得られなかったのです。
翌年の1990年、あえて古いモデルなのですがM996(1989年発売)を購入。
私の中では5シリーズは終わり、過去のイメージはM996にしか残っていないと思ったのです。

しかしその翌年の1991年、M996がM997とモデルチェンジします。
こちらもモダンなデザインとなりました。
ここで私が(勝手に)抱いていたニューバランスのランニングシューズのイメージが消滅しました。
それ以降投入してくる新製品に興味がなくなってしまったのです。

さて、ニューバランスというシューズを初めて知ったのは1970年代後半、中学生の頃です。
当時モデルガンに凝っていた私は「Gun」という月刊誌を購読していました。
いまでこそイチローといえばメジャーリーグのイチロー(スズキ)ですよね。
しかし当時の私の中では、イチローと言えばこの雑誌にてフォトグラファー兼ライターとして活躍していたイチローナガタです。
彼がニコンFEで撮影した銃器の写真は美しく、実射の写真と記事は今でも記憶に残っています。
チェコのCZ75やベレッタのM84等々「武器」を美しく感じてしまうという感覚。
中学生では深く考えていなかったでしょうけれど、日本刀を見ているのと同じ感覚なのだと思います。

そのイチローが誌面の写真で穿いていたシューズに「N」の文字が入っていました。
彼が記事中で「高価な」と言っていたニューバランスのシューズです。
記憶は定かではありませんが、「SUPER COMP」だったのではないでしょうか。
もしかすると「TRAIL355」か、定番「M320」か。
そんな記憶もあっての1986年に月星製とはいえ「N」マークのランニングシューズを街中で見つけたときには「やっと日本に来たか!」の思いもあり飛びつき、また以降30年も穿き続けてしまっているという。

1990年までは新製品を出し続けていたニューバランスが1990年代中頃から過去のモデルに戻りはじめます。
過去のリリースした傑作、M576、M996、M1300という3本柱と1994年に発売されたM1400(今回購入)を定期的にリバイバル(現在は殆ど通年)してくれるようになりました。
これは穿き潰してはまた購入を繰り返す私のようなユーザーには嬉しいこと。
いや、いつでも買えるという安心感ですかね。
少なくとも自分が死ぬまでは作り続けて欲しいと思っています。

ところで今回M1400を購入したのは、今穿いているM576の状態を気にしてのこと。
ソールの減りがラバーの部分を越えました。


















ライニングも破れている部分が。


















アッパーの部分は全く問題ない状態なのですが、この辺りの消耗は仕方ありませんね。
しかしニューバランスのシューズ(の一部)の場合リペアサービスがあるようです。
HPでは詳しくは記載されていませんが、BEAMSさんのブログ等を読みますとソールやライニングが交換できるらしい。
ついこの前、古いM1300とM1400を捨ててしまいました。
M1400の方はアッパーのメッシュに破れがありましたので寿命だったと思いますが、M1300の方はソールの剥がれだったので、リペアすれば良かったと後悔しています。

円安ですし、USA製のニューバランスは高価になってます。
一方ニューバランスの場合は穿くほどに足に馴染むという事もありますので、リペアして寿命を
二倍、三倍にしてあげる価値はある。
特にこのM576は5シリーズを穿き続けてきた私が最も信頼できたモデル。
とことん使ってあげなければ。
リペアに出してみようと思います。

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