2014/11/23

ポロのポロシャツ

もうすぐ十二月、洋服も秋冬物が当たり前です。
そんな中、ポロシャツを買ってしまいました。
定番とも言える白のポロシャツで、しかもポロ(ラルフローレン)のものです。
しかも西荻のアンティークショップで。


















大学生時代(80年代)、白のポロシャツは非常に重宝しておりました。
普段も着るのはもちろんですが、私の場合「体育会」の運動部に所属しておりましたので、対外試合に着用する服は「白紺」という決まりがあったのです。
白のシャツに紺(またはグレー)のズボン(女子はスカート)という組み合わせです。
これは、きっと現在でも残っているはずです。

夏の炎天下の元、白のシャツ(たとえそれが半袖でも)ですと汗でペタペタ体に貼りつく感じで気持ち悪いものです。
その点ポロシャツは鹿の子織のメッシュ状の生地ですから、かなり具合が良いのです。

そんな訳で白のポロシャツを何枚も持っていました。
鹿の子の生地が一番良かったと思うのはラコステ(当時フランス製)でした。
繊維の毛羽立ちがなく、綿の吸水性は持ちながらも滑らかな表面という感じ。
もう一つ、別のラコステとして「IZODラコステ」というアメリカ製がありました。
生地はフランス製とは全く別の幾分ラフな鹿の子、アメリカ製のポロシャツの一般的なレベルです。
英国製のフレッドペリー、これは仏製ラコステに似た滑らかな鹿の子、縫製箇所が少なめなので華奢な感じでした。

その他マイナーなメーカーではアウターバンクスやピアポイント等。
アウターバンクスはポールスチュアート、ピアポイントはラルフローレンのポロシャツを製造していたメーカーです。
当然胸のマークなどありませんからMUJI状態です。
私の個人的な印象では、アウターバンクスのポロシャツはアメリカ風(製)ポロシャツではベストです。
昔はアメ横に行けばこんなものが何でもあったのです。

話が飛びましたが今回のポロのポロシャツ、私も過去に何着か買った記憶があります。
それは80年代、ポロが西武百貨店のブランドであった時代です。
当時ポロの商品は、その分野に長けているメーカーが製造していました。
重衣料では樫山(現オンワード)とダーバン、シャツはハミルトン(イッセイミヤケのシャツも作っていました。青山に直営店もあった)と樫山、ネクタイは菱屋、そしてニット製品はナイガイというように。

晩秋にこれから暫く着ることも無いポロシャツを買ってしまった理由はここです。
未使用で、しかも「製造㈱ナイガイ」の札が付いていたのです。
90年代頃のもではないかと思います。

当時は当然であった貝ボタンが付いています。


















外周を斜めに面取りしてある貝ボタンのディテールは当時のポロ独自のもの。
いや、実際はアイクベーハー(IKE  BEHAR)のシャツのボタンのディテールだったのでしょう。
当時のラルフローレン(米国)のシャツはアイクベーハーが作っており、日本でのライセンス生産の際にはハミルトンがそのディテールを忠実に再現したようです。
ヨーク背中の中央の縫い目は、ストライプシャツを前提にした際の前身頃とヨークの柄が直交するように意図したもの。
台襟にジグザグのステッチを施すダイヤモンドキルテッドは「POLO」においては採用されていませんが、前身頃の下端をホームベース型に処理する手法等はアイクベーハーのディテールが活かされています。
そして、このナイガイ製のポロシャツもハミルトンや樫山が作っていたシャツと同じボタンなのです。

このポロシャツは洗い込むと、よれてくると思います。
当時もそのヨレ方がPOLOのポロシャツの味でしたから、久しぶりにそれを味わってみようと思います。



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