昨年の秋に鉢に蒔いた空豆に花が咲きました。
蒔いた種は全部で七つ、全て順調に育っています。
初夏に収穫して食べるという事も目的の一つではあるのですが、採種も一つの目的です。
鉢栽培で自由に根を張れない空豆は次の世代にどのような遺伝情報をもたらすのかが興味の沸くところです。
この優良でない環境にいじけて弱い遺伝子になっていくのか、逆に順応して過酷な状況でも育つ空豆になるのかというのが見てみたいのです。
もちろん薬は使っていませんし(冬ですから害虫に怯える心配もありません)、肥料も与えません。
底土に鹿沼土、黒土の上の表層に腐葉土、そして稲藁。
しかし鉢植えだとリンやカリ等のミネラル類が不足すると考えました。
庭や公園の土壌を観察すると小さな虫だけでなくカワニナのような細い貝まで生息しているのを確認できます。
こういった動物たちの外骨格や殻を形成しているミネラル類が自然界では常に供給されるのでしょう。
私の空豆の鉢にもミミズ(釣餌の残り)は投入していますが、自然界の生物の多様性とは程遠いところ。
そこで考えた末、唯一与えたのは味噌汁の出汁に使った残りの煮干をオーブントースターでカリカリに焼き、それを擂り鉢で粉にしたものを与えることにしました。
根元には同じ頃から育てているカブを植えています。
過酷な環境とはいえ豆類である空豆君ですから、土壌中に窒素固定根瘤菌を増やしているはずです。
混植によってカブが良く育つかどうかを試しています。
いくつかの小さなプランターにもカブを植えています。
こちらはやっと芽を伸ばしてきた九条ネギと混植しています。
できれば色々な条件で育ててみたいのです。
たったこれだけのサンプル数なので、生じた結果が真理であるわけはありません。
しかし感覚的に何かをつかめれば幸いと言うべきか。
年に一回しか出来ない事ですし、ましてや様々な条件を試す場所もありません。
そう考えると農業におけるノウハウの蓄積というのが、いかに大変なことなのかが判る気がします。
基本的に年に一回の実験しかできないし(実験している暇も無い)、その結果から方向性を見い出すというという事は博打みたいなもの。
私の場合農業で生計を立てているわけではありませんから、生産性など気にせず、思い立った実験をするだけ。
趣味の園芸という事です。
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