フライフィッシングというと、多くの方が、あの独特の「ベスト」を着用しているのを想像すると思います。
映画「リバー・ランズ・スルー・イット」の時代はそんなものは無かったのですが、Columbiaの会長、ガート・ボイルさんが夫の為に作ったマルチポケットベストがその起源と言われています。
Columbiaのフィッシングベストと言うと、「ヘンリーズフォークベスト(Henry's Fork Vest)」というのが代名詞にもなっていますが、私もColumbiaのベストを使っています。
ただ、有名な「ヘンリーズフォーク」ではなく、「ビーバーヘッドベスト(Beaverhead Vest)」というモデルです。
ポケットの配置も違いますが、メッシュ裏地がこのモデルの特徴です。
このベストも20年物です。
いろいろ改造を施しています。
元のムートンのフックキーパーは必ず毛鉤を落として失くす事になるので外しました。
代わりにベルクロを縫いつけ、EVAらしき発泡材のフックキーパーにしています。
銀色の円形の物体は、強力なネオジウム磁石です。
この磁石の方が、毛鉤を失くす事がありません。
ベルクロなので、このように取り外しできます。
その下の左の大きなポケットはフライケースを入れています。
C&F DESIGNの防水タイプです。
重いのですが、濡らしたくないドライフライ専用のケースとして使用しています。
その上、左中のポケットもフライケース(Wet用)です。
同じくC&F DESIGN製ですが、非防水の軽量タイプです。
その上、左上のポケットは大幅に改造しています。
このポケットはティペット用です。
底に4箇所ハトメ穴が開いています。
赤のチューブは右から8X、7X、6X、5X、緑のチューブが左から4X、3X(右2つは不使用)となっていて、合計6種類のティペットが引き出せるようにしたものです。
ですので、このポケットの内部には6種類のティペットが仕切られた状態で入っています。
6本のAKRONのティペットでパンパン(入れすぎ)です。
右側のポケットに行きますと、まず一番下のポケットはフライケ-ス(Nymph用)とフロータント等。
その上、右中のポケットにもベルクロが縫い付けてあります。
左中のポケットに付いているフックキーパーも取付可能ですが、主な用途は「ゴミキーパー」です。切ったティペットの端くれ等を、このベルクロの間に挟んでおくのです。
ポケットの中身はドライシェイク類です。
中央のジッパーポケットの上部ににもハトメ穴を設けて改造してあります。
A&Fのキーリングが垂れ下がっていますが、リーダークリッパーやスレッダー等を。
キーリング自体が取り外し可能なのですが、さらに仕掛けがあります。
内部に小型のゼンマイリールが仕込んであります。
ですから、道具をリングから取り外さなくても
このように伸ばして使えるのです。
その上のメッシュ部にはフォーセップ(ダイワのプライヤー)を入れています。
内ポケットに行きましょう。
右内ポケットにはガン球のケースとしもり浮き、それをティペットに固定する爪楊枝の先端が入ったケースです。
この内ポケットは外側にも繋がっているので、内側、外側どちらからでも取り出せます。
左内ポケットはリーダーです。
右内ポケットのガン球やマーカーと同じく、メッシュのケース(MUJI製)に入れています。
さらに裏地左右の下部には3個づつポケットがあるのですが、これらは殆ど活用していません。
左中央のポケットのみ使っています。
これはエマージェンシーベストです。
これを使う事にはなりたくないのですが、ソロで沢で脚が折れたりした場合等を想定して一応入れています。
カーキ色のフィッシングベストでは発見されなさそうですし。
私のフィッシングベストを紹介させていただきました。
きっと皆さん工夫されているのでしょうが、人のフィッシングベストを見る機会って無いですね。
私が他の人と一緒に釣りに行く事が無いというのが理由だとは思いますが。
こうして必要な道具が全てあるべき所にあるようにできるのがフィッシングベストなんですけれども、やはり暑苦しいんです。
確かに便利ですよ。
ガサゴソとバッグの中をかき回して必要なものを探す必要がありませんから。
でも、ウェダー無しで「軽く」やりたいような場合など、これらの道具を全てウェストバッグに入れて半ズボンとクロックス(滑りますが)で川に入ってしまいます。
このColumbiaのウェストバッグに殆ど全部入ってしまうんです。
例えばミッジを諦めてスレッダーは無くしたりしてはいます(老眼にミッジはきつい)。
このウェストバッグはかなりポケットが分割されているので、フィッシングベスト的に分類して収納が可能なため重宝しています。
最近はこっちの方が多いかな。
ルーズなフィッシングになっているようです。
元々フライフィッシングに興味を持ったのは、大学生の頃、銀座松屋にあったショップを見てから。
TIEMCOのショップだったのでしょう。
FoxfireやORVISの商品がクラシックな木製什器に並んでいましたっけ。
小学生の頃、川虫でヤマメを釣っていたのとは別世界の格好良い「釣り」の世界を見せられてしまいました。
これに間違いなく影響されたんですが、もっとルーズにとか軽くとかいう、元来の性格を加味した方向性を辿ってしまったのが私のフライフィッシングなのでした。
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