2013/01/04

円安

昨年末、机の中を整理していたら出てきたもの。
カナダドル札が数枚。



















カナダへ行ったのは確か2008年だったと思います。
なぜ残っているかと言えば、当時為替相場が大きく動いたから。
すごい勢いで円高になった頃だったはず。
当然両替を躊躇し、そのうち円安になってからにしようと思ったのです。
そんなことを思い出しながら、本日のニュース。

東京株、全面高=一時1年10カ月ぶり高値
今年最初の取引となる大発会を迎えた4日午前の東京株式市場は、為替相場の円安進行や、米国で減税失効と歳出強制削減が重なる「財政の崖」がひとまず回避されたことが好感され、全面高となった。
日経平均株価は一時、前年末比339円05銭高の1万0734円23銭まで上昇。
取引時間中としては、東日本大震災の発生前の2011年3月4日以来、1年10カ月ぶりの高値となった。
円相場が1ドル=87円台後半まで下落したことを受け、自動車、電機の輸出関連株が上昇。
景気動向に敏感な非鉄金属株や金融株も堅調で、全ての業種が値上がりした。
財政の崖の回避で海外株高となったため、東京市場でも「外国人投資家の買いが入った」(大手証券)とみられる。
日経平均の午前の終値は、前年末比270円92銭高の1万0666円10銭で、5営業日連続の値上がり。
東証1部の全銘柄の値動きを示す東証株価指数(TOPIX)も同24.28ポイント高の884.08。出来高は18億5771万株、売買代金は1兆291億円。 
(2013年1月4日 時事通信社)

年末から状況がかなり変わってきましたね。
一方こんなニュースも。

ウォン高進み、輸出産業にダメージ 韓国は「安倍リスク」のせいと強調
韓国で、ウォン高による国内経済の悪化が懸念されている。
自動車や電機などの輸出産業が経済を支えてきた韓国にとって、ウォン高は輸出産業の業績悪化、さらには雇用や消費の低迷につながる。
そのウォン高の原因を、韓国メディアは「安倍リスク」と呼び、警戒感を強めている。
半年間で110ウォンの急上昇
ウォン高の背景は、欧米日の金融緩和政策や韓国国債の格上げ、先進国に比べて高い韓国の金利水準――があるとされるが、韓国の中央日報(2012年12月20日付)はその原因を、「米国経済に対する期待感は回復したが、欧州経済は依然として底。
そこに『安倍リスク』が重なった」と指摘している。
「安倍リスク」とは、日本の安倍晋三首相が大胆な金融緩和策を打ち出し、円安・株高誘導を進めていること。
なかでも韓国メディアは、安倍首相が衆院選前に言ったとされる「日本銀行が輪転機を回し、無制限にお金を印刷する」というセリフをことさら強調し報じている。
日本政府の「露骨」な円安誘導が気に入らないらしい。
円安はすなわちウォン高であり、韓国経済の柱である輸出産業の危機を意味する。
衆院選(12年12月16日)での自民党圧勝を受けた、12月17日のソウル外国為替市場はウォン高が進んだ。
円で買ったドルを売ってウォンを買う、円売りクロス取引が増えて、ウォンはドルに対して、前営業日(12月15日)に比べて2.10ウォン高・ドル安の1ドル1072.50ウォンとなった。
(抜粋 2013年1月4日 J-CASTニュース)

日本がこの数年間、ずっと耐え続けなければならなかった状況に、韓国がなってしまうのでしょうか。
数ヶ月前の「通貨スワップ拡大枠廃止」云々の頃、廃止されれば対ドルでウォン安になると思っていたのですけれど、実際は違っていましたね。
スワップ枠縮小による過剰なウォン安にならなくて良かったのではないでしょうか?
デフレ日本と逆で、これまで物価が異常に高かったようですし。
逆に対ドルで円の方は下げてますから、ドルに対して両者、全く正反対の方向のようです。
上の記事で「安倍リスク」のせいとありますけれども、まだ安倍総理や麻生金融相が何かしたわけでもないんですよね。
それにドル-ウォン間の話でしょう、たまたま円と逆の動きをしているだけの事と思います。

ウォンの事はさておき、円が対ドルで過剰な高値であったのは明らか。
誘導策以前とは言え、マーケットがこれを見越して動いているのは正しい方向なのではないでしょうか。

一方この円安により、日本の自動車や電機(こちらはどうでしょう、為替だけの問題ではないかも)の業績は少し回復しそうです。
私には全く関係ない話ではあるのですが、日本の大企業が「〇万人リストラ」とかやっている状況では、国内の景気が良くなるわけがありません。
金利は最低レベルとは言え、借金して儲かるビジネスができるの?てな状況になってしまいます。

そして消費者として気になるところ、物価は上昇するのか?ですよね。
昨年の選挙前、経済評論家の方達が「ハイパーインフレが起こる」と口を揃えて言っていました。
今現在これだけ物価が安いにも関わらず物が売れない、価格だけの問題ではないはずです。
日本人、相当ケチ(自衛的)になっていると思うのです。
生活必需品は多少値上がりするとしても、物資が枯渇してインフレになるほど購入量がいきなり増すとも思えません。
ということは国内需要で景気回復は難しい、という事になってしまうのですが。
結局「ハイパー」なことはなく、程好いところで収まるしかないのではないかと思っています。

ジリ貧の日本企業の評価とは対照的に「サムスンの経営に学べ」という評論が近年多数見られました。
私はサムスンの商品を買うことはありませんが、現在愛用しているIPHONE4Sにもサムスンの部品は多数使われているでしょうし、現在スマートフォンの世界ではサムスン無しではこの状況を維持できないでしょう。

自動車にしても、日本で現代車を見ることは稀(一度も見たことが無い)ですが、先のカナダでのレンタカーは現代車でした。
つい先日も燃費偽装という悪いニュースがあったとは言え、世界中で現代車が認められて走っているはず。

上記の記事のウォン高(昨年は国債の格付も上昇していました)、この二社にとっては確かにダメージであるとは言え、それを含めての輸出大国の底力と信用度の結果のはず。
安倍さんの一言でどうこうするような物ではないと思います。
誰かさんの作為でなければ、きっと。

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