ネットで見かけた某新聞社のコラムが気になりました。
夕歩道
「日銀の物価2%目標の深い意味を銀行マンが教えてくれた。…ゼロ金利以下には金利を下げられないから、物価2%になるまで金利は上げません、という時間を使ったいわばマイナス金利なのさ。
似た話は少し前のヘリコプター・ベンと呼ばれた男。飛行機乗りじゃない。大国アメリカの金融政策を決めるベン・バーナンキFRB議長。ドル紙幣をどんどん刷ってヘリでばらまけ、とほえた。
いずれも銀行に預けた貯金の値打ちは、時間のたつほど減ってゆく。だからお金を使えという。でもお金が回ることと、お金を無理に使わせることはちがう。調子に乗りすぎるなよアベノミクス。」
(2013年1月29日中日新聞【コラム】)
http://www.chunichi.co.jp/article/column/yuhodo/CK2013012902000257.html
大手新聞社のコラムとは思えない凄い文章です。
個人ブログはおろか、Twitterでさえこんな文章はないだろうというレベル。
文末には捨て科白まで入ってしまっています。
読んでいる人のレベルを過小評価しているのか、わざとやっているのか、まるでショッカーのゾル大佐かデストロンのドクトル・ゲーのような科白です。
「調子に乗りすぎるなよ仮面ライダーABE!」
報道とは「事実」を包み隠さず広く伝えることだと思います。
勿論ある事象を取り上げるにあたり、記者や写真家など発信する側が「発する必要有り」と考えるからその「事実」が公になるのですから、そこに報道する側のフィルターがかかるのは当然です。
だからこそジャーナリストという職業が成り立つのでしょうから。
その「事実」を受ける側がどう受け止めるかは確信できないけれども、大多数の「善意」がそれを理解するであろうと思いつつ発するというのは理解できます。
しかし己の主張まずありきで、それに使えるネタ、それも使えそうな部分を切り貼りすることによって記事を作り上げる事が報道になってしまったと感じる今日このごろ。
ジャーナリストから見ると購読者や視聴者、つまり普通の日本国民などきっと甘く見られているのでしょうね。
何か有害物質やウィルスか細菌が入っている商品でさえ、俺達が「安全で美味しくて健康的!」と報道すれば騙されて乗ってくるだろう、程度に。
それでいて消費税の増税には同調する論調をしながらも、自らの商品である新聞に対しては米や生鮮食品などの生活必需品に準え軽減税率適用を求めるという始末。
もはや必需品などではないし、よくインターホン越しにお断りしている「誰かの有難い本」と同レベルかも。
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