2012/12/17

マウンテンバイクのクランク交換

昨年の10月の投稿、気まぐれから始まった我がMTB(マウンテンバイク)、SPECIALIZEDのHARDROCKの改造ですが、いよいよ終盤戦です。

殆どのコンポーネンツを交換してきましたが、いよいよメインとも言えるクランクの交換に踏み切りました。
SHIMANOのパーツを選んでると、どうしてもXTクラスの高級パーツに目が行きがちです。
XTRなどはクランクだけで安い自転車が買えてしまう値段ですから見ないようにしています。
しかしXTクラスのパーツの「仕上」は現物を見ると心が傾きますよね。
美しくバフ研磨されたアルミ合金、軽量化のために肉抜きしてそぎ落とした設計。
金属加工の粋を結集した製品である事を否が応でも見せ付けられてしまいます。

ですが私は我慢してDEOREのクランクに決定しました。

















このDEOREクラスより上からは、BB(ボトムブラケット)の仕様がSHIMANO独自の「ホローテックⅡ」になります。
上の写真でも判るとおり、クランクシャフトが空洞のパイプなのです。
「ホローテック」はSHIMANO特有の中空クランクアーム構造の事を言うそうで、このボトムブラケットの構造の事ではないそうです。
DEOREのクランクアームは中空ではありません(裏側に単純な肉抜きがありC型断面)のでホローテックではありません。
ボトムブラケットの構造が上位機種のSLXやXTと同様の構造(つまり互換性あり)になっているのです。
しかし中空のダイキャストってどうやってするのでしょうか?

ところで上の写真、MTBを見慣れた方ならば「あれっ?」と思うかもしれません。
ギヤ板(チェーンリング)が大きいのでは?と。
そうなのです、やってしまいました。
本当は44T-32T-22Tの組み合わせが欲しかったのですが、間違って48T-36T-26Tのタイプを買ってしまったのです。
wiggleの通販での購入でしたので、交換もできなくはなかったのですが面倒になってしまいました。
それに、このデフォルトのアウターリングのみがグレー色というのも正直好きではなかったのです。
ギヤ板(チェーンリング)を追加購入することにしました。
今回の3枚は「日本一周高速巡航ツーリングをする場合使うかもしれない」として、やはり44T-32T-22Tを標準にしようと。
「日本一周高速巡航ツーリング」なんてエンジン付二輪ならばともかく、中年親父がやるとも思えませんが・・・。

3枚のチェーンリングのうち、アウターリングの44Tは一時代前のDeoreLXのギヤ板を買いました。

















DeoreLXというと現在はSLXグレード相当ですから、DEOREより上のクラスです。
しかしこのギヤ板は現行DEORE(FC-M590)の板より安い。
当時DeoreLXは中空クランクアームを採用していたようで、ギヤ板よりクランクアームのコストが占める割合が多かったようです。
当然アルミですし、デザインも好みですので全く問題ありません。

そしてミドルとインナーです。
DEOREの標準ではアウターのみがアルミ板で、この2枚はスチール製です。
磨耗や強度から言えば、スチールは確かに最強ですし安い。
この辺がDEOREの長所であり、安い、堅牢、上位機種との互換性あり、という非常に質実剛健な所。
XTのようなレース仕様的な肉抜き軽量化などはしていない部品構成、部分的にスチールを組み込んだ強度とコストを両立した設定。
長く使う部品という事を念頭に考えてあるシリーズなのです。
そう、DEOREの設計コンセプトは非常に共感するところなのですが、XT用のアルミギア板にしてしまいました。

















見た目は殆ど変わりません。
けれどもアルミ製ですから重量は違うし、磁石にも付きません。
現行XTはもっと先に行ってしまっていますから、FC-M760用つまりひと昔前のXTクラスです。
これらはヤフオクでの購入。

















これで黒色の軽量アルミ製チェーンリングが3枚揃いました。
フレーム以外のパーツは黒にするという基本方向に合っています。

パーツを揃えるのにミスもあり一苦労しましたが、それだけではありません。
自分で取り付けるという事なので、またまた専用工具も揃えなければなりません。

















写真ををご覧になって判るとおり、ヨドバシカメラ(吉祥寺店)で購入した工具達。
スポーツ用自転車をいじる事がなければ全く使う事のない専用工具です。
ショップで交換してもらえば、工賃的には多少安くなるでしょう。
毎度の事ながら工具を選択しました。

ついでにギア板の交換はアーレンキー(六角棒スパナ)が必要です。
これは既に持っているとして、ギア板固定ナットをボルトと一緒に回らないように抑える工具も一応必要です。

















これは最悪他の工具で代替できるかもしれませんが、それほど高いものではありませんので入手しました。

クランクにはペダルが取付てあります。
現状のペダルを取り付けるか?というとそうもいきません。
せっかく新しいクランクに変えるのですから、ペダルもという事になります。
新しいペダルを選定するにあたり、かなり迷いました。
ツーリングマシンを目指してますし、いつかは輪行(自転車を半分解して専用バッグに収納し電車等を利用する事)も考えています。
ペダルレンチがなくても簡単に外せると良いな・・・などと考えるのです。
SHIMANOのPD-MX80と迷ったのですが三ヶ島のペダルにしました。

















昔乗っていたユーラシアグランスポルティーフのペダルも三ヶ島だったでしょうか(それとも極東だったか?)。

















普通のアルミ合金製ペダルです。
ですがこのペダル「Ezy Superior」システムにより、ワンタッチでペダルを外せるのです。
ペダルを外せるという事は、輪行の際に不用意に脛などにペダルをぶつけて痛い思いをしなくて良さそうです(輪行未経験なので予測です)。

















この着脱軸受部分の構造、見た目も堅牢そうです。
三ヶ島のペダルの勿体無い所はこのダイキャスト部品のデザインだなぁと思うのです。
これほど特徴的な商品なのに野暮ったい部品デザインが・・・。
逆にこの辺も三ヶ島らしくて好きなところではあるのですが。

この三ヶ島のペダルもwiggleで。
SHIMANOの部品もそうですが、MADE IN JAPANの製品を英国の通販で買うという、おかしな状況になっています。
グローバリゼーションという事ですね。

輪行を視野に入れてこんな物も。
KMCのミッシングリンク9S用です。

















今使っているチェーン、SHIMANOのCS-HG93チェーンです。
ディレーラーの交換等の作業の場合は、当然チェーンを切ります。
ですからHOZANのチェーンカッターも用意していますし、アンプルピン(チェーンの可動部の軸)も用意しています。
しかしこのアンプルピン、チェーンを切る度に交換せざるを得ない部品ですが安い物でもない(904円/5個)。
いや高くはないのですけど、チェーンを切る度に新品に交換せざるを得ないというのも勿体無い。
アンプルピンを気にせず、チェーンをメンテできるのならば洗浄なんかも気楽です。

このKMC社、多くの自転車部品がそうであるように台湾のメーカーなのですが、実はSHIMANOのチェーンをOEMで作っているメーカーだとの事。
それならば相性も期待できます(SHIMANO 9-speed chains)とも書いてありますし。
なにより輪行する際、チェーンなど取り払った方が楽なのでは?
ついでに私のような中年素人の場合、レーサーのような脚力もありませんから、チェーンを破断させるような負荷を与えることも考えにくい。
これは便利になるかも。

実はホイール(DEOREのハブ付完組ホイール)も用意してあります。

















DEOREもデフォルトがディスクブレーキになっていますので、Vブレーキ用のハブの完組ホイールが市場から消え去りそうです。
ですので、少し慌ててナチュラムから入手してしまいました。
ハブ内部のベアリングだけは以前購入したDURA-ACE用のステンレス玉にアップグレードしてあります。

さらにチューブとスリックタイヤも。
今のホイール、確かにブレているのですが、スポークのテンションを調整すれば直る範囲だと思っています(これを自分で治せるか?は疑問ですが)。
とにかく捨ててしまうのは勿体無い。
ですので、この現状ホイールには街乗り用スリックタイヤを履かせておき、ダートの無い長距離ツーリングの場合にはそれを使うというような使い方も出来るかも。
ただしリアホイールはカセットスプロケットの取付が必要です。
以前工具も入手済みですので、ホイール&タイヤを履きかえる度にスプロケットを移植するという方法もあります。
ですが、この古いホイールにも別のカセットを取り付けておくことにしました。
今付いているのはXT(CS-M770)の11T-34T。
ですが今回は「質実剛健」のDEOREのスプロケット(CS-HG50-9)11T-32Tに。
本当にロングツーリングするとしたら、どちらを選ぶでしょうか。
ギア比を変えておけば選ぶ楽しみもあるでしょう。
wiggleでSALEになっていたので買ってしまったという側面もあります。

















クランクとホイールを換装すると、我がHARDROCKの部品はシートポスト以外全て交換された事になります。
1年以上に渡りチビチビと作業してきました。
元々は錆びたケーブル類を交換しようと思って始めた事なのですが、予想通りのめり込みました。
当然費やした金額も元々のHARDROCK(2002年モデル)が二台買える金額程度は使ったでしょう(フロントフォーク交換が大きいとは思いますが)。

最近のアグレッシブなデザインのフレームで29”のSPECIALIZEDも格好良いとは思うのですが、クラシックなフレームワークで26”サイズの我がSPECIALIZEDは本当に自分好みなのです。
パーツを変えていくと、またその佇まいも凛々しくなってきますし。
元々のフレームの塗装もキッチリされていて、10年経っても殆ど劣化していません。
色が白で、紫外線による退色の影響が少なかったというのも理由かもしれません。
当時フレーム製作は台湾MERIDAによるOEMだった頃でしょう、いい仕事してます。

これらの改造は年内にしたいと思っています。
唯一残るシートポスト換装はどうするか決めかねています。
できればRITCHEYのをと思っているのですが、φ30.9というサイズが最近少なくなってしまっているので探せていないのです。

暖かくなったらまた遠出したいですね。

(その2)に続く

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